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2014
03.25

うにゅほとの生活850

2014年3月25日(火)

「──……う」
グラスから口を離し、思わず眉根を寄せた。
「このワイン、すっげー甘い……」
「きのうかったやつ?」
「そう」
「おたるのやつ?」
「そう」
国産ワインはどうかと試しに買ってみたのだが、これはない。
「あまいのに、だめなの?」
「甘けりゃなんでもいいってわけじゃないでしょ」
「そかなー」
ピンと来ないようだ。
「えーっと、ちょっと待ってな」
腕組みをし、天井を見上げながら、適当な言葉を探す。
「……××、ホタテの刺し身好きだろ」
「うん」
「あれ、甘いよな」
「うん、あまい」
「砂糖まぶしても美味しいと思う?」
「──……う」
想像したのか、うにゅほが口元を押さえた。
あまり上等な喩えではないが、なんとなくは伝わったようだ。
「そんなかんじで、なんか不自然に甘いんだよ」
「ふうん……」
「舐めてみるか?」
「いいの?」
「舐めるだけな」
うにゅほにワイングラスを渡す。
「──…………」
ぺろ。
「あ、あまい」
「だろ」
「おいしいよ?」
ぺろ。
「はい、そこまで」
そのまま舐め続けそうだったので、グラスを取り上げた。
「俺が飲みたいのは、ぶどうジュースじゃなくて、ワインなんだよ」
「はー」
「ジュースが飲みたいなら、ファンタを買う」
「おたるワイン、どうするの?」
捨てちゃ駄目という視線が俺を射抜く。
「大丈夫、こういう甘いお酒が好きなやつがいるから」
「だれ?」
「弟」
というわけで、おたるワインは弟に進呈された。
感謝するがよかろう。
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