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2013
09.23

うにゅほとの生活667

2013年9月23日(月)

久しぶりに、バイクで遠出をした。
もともとは八月の下旬あたりに予定していたものだが、天候が安定しないので一ヶ月もずれ込んでしまったのだ。
「忘れ物ないか?」
「ない!」
「じゃ、行こうか」
「はい」
うにゅほが俺に抱きついたことを確認し、アクセルを回した。
国道5号線を西進し、229号線に乗り換えたのち、積丹岬を目指すルートである。
「──…………」
小樽に入ったあたりで、早くも腰が痛い。
普段乗りではあまり気にならなかったが、同乗者に抱きつかれていると、腰のあたりに余分な慣性がかかるらしい。
休憩がてらコンビニに寄り、
「……腰痛くなってきたから、シートについてるベルト掴んでくれない?」
「ベルト……?」
「これ」
シートに巻かれた革製のタンデムベルトを示す。
「こわい」
「ちゃんと掴んでれば落ちないから」
「ほんと……?」
なだめすかして発進した瞬間、背中をバンバンと叩かれた。
慌ててブレーキを踏む。
「駄目か……」
「だめだ……」
「……じゃあ、帰ったら腰ふみふみしてよ」
「ふみふみする……」
余市町で遅めの昼食をとり、積丹岬に到着したのは午後三時半だった。
「わあ──……」
狭く暗いトンネルを抜けると、遥か下に島武意海岸を望む展望台に辿り着く。
「晴れてると、もっと綺麗なんだけどな」
「あ、かいだんある」
「降りられることは降りられる、けど──」
一段が膝丈ほどもある九十九折の急坂を、数十メートルも降りて行かなければならない。
そして、一度降りれば登らなければならない。
へろへろになりながら駐車場へ戻り、腕時計を見た。
「午後四時か……」
思ったより遅くなってしまった。
神威岬にも寄る予定だったのだが、あそこは突端まで1kmも歩かなければならない。
「あんまり見れなかったけど、帰ろうか」
「うん……」
「すぐ十月になるから、神威岬は来年だな」
「ここよりすごい?」
「ここは綺麗だけど、神威岬は広いかな。地球の丸みがわかるから」
「へえー」
引き返すのも面白くないので、帰りは積丹半島を大回りし、共和町から5号線に戻る周回ルートを走ることにした。
しかし、日が沈んでからが問題だった。
「──……さぶい」
「寒い……」
ガチガチと歯の根を鳴らしながら、道の駅のキノコ汁と鼻水とをすする。
ふたりとも防寒用のライダースジャケットを着込んでいるのだが、とてもじゃないが追いつかない寒さである。
「……あ、そうだ」
「?」
うにゅほに提げてもらっているカバンに手を入れる。
「雨具だけど、上下のウインドブレーカーを持ってきてたんだ」
「もっとはやく……」
申し訳ない。
直接風を受ける俺が上を、うにゅほが下を着用し、午後八時ごろ、ようやく帰宅することができた。
「つかーれーたー……」
うにゅほが布団にダイブする。
「帰りがきつかったな……」
「うん……」
「楽しかった?」
「うーん?」
「もう行きたくない?」
「いく」
懲りたころに行きたくなるんだよな、こういうのは。
「じゃあ、ふみふみしてくれな」
「はーい」
今夜はよく眠れそうだ、と思った。
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