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2013
08.29

うにゅほとの生活642

2013年8月29日(木)

人は、忘れる生き物である。
ふと脳裏をよぎった単語の羅列など、次の瞬間には意識の海に掻き消えてしまう。
しかし、まったく同じシチュエーションに遭遇したとなれば、どうだろう。
「──…………」
うにゅほとぼんやりテレビを眺めていたときのことだった。
「あふらっくって、なまえ?」
画面に映っているアフラックダックを指さし、うにゅほがそう尋ねた。
前にも同じことを訊かれた気がする。
「うーん、まあ、カッコウもカッコウって鳴くしな」
「そか」
「──……!」
思い出した。
いつだったか、やろうと思って忘れてしまっていたことを。
「××」
「?」
「こっち向いて」
「はい」
うにゅほの顔に手を伸ばす。
そして、親指と人差し指で左右の口角を挟み込んだ。
ぶに。
「はに?」
「あひるぐち」
「あひう?」
「あひるみたいなくち」
これをやろうと思ったのだ、かつての俺は。
まあ、やってみたからと言ってどうなるものでもないが。
「アフラックって言ってみて」
「はうらっく」
「素直だなあ……」
あひるぐちを解除し、うにゅほの頭を撫でた。
「?」
小首をかしげる。
「まあ、なにってわけでもないんだけど」
「うん」
「ちょっと、やってみたくなって」
「ふうん」
興味を失ったようで、うにゅほが画面に視線を戻した。
本当に鷹揚な娘である。
どこまでなら怒らないのだろう。
鼻に指を突っ込んだりしたら、さすがに怒るだろうなあ。
そんな益体もないことを考えながら、うにゅほのほっぺたをつついたりして遊んでいた。
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コメント
猫とアヒルが力を合わせて皆の幸せを~
しダックすdot 2013.08.30 01:44 | 編集
猫の真似もしてくれそうです
八白dot 2013.08.30 02:12 | 編集
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