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2013
08.23

うにゅほとの生活636

2013年8月23日(金)

「よ」
「おお」
起床すると、リビングに弟がいた。
退院したのである。
「三週間で済んだか」
「まね」
「はい、よかったねえ」
うにゅほが弟に駄菓子を振る舞った。
テーブルの上にあったらしい。
「……兄ちゃん結局一回しか見舞いに来てくれんかったな」
弟がじろりとこちらを一瞥する。
「週末のたびに帰ってくるやつを、なんでわざわざ見舞わなきゃならないんだよ」※1
「そうだけどさあ」
「それに、××だって同じ一回だろ」
「!」
ポテトフライをさくさく食べていたうにゅほが、引き合いに出されて目を丸くする。
「いや、××は二回来てくれたから」
「え、そうなの?」
尋ねる。
「うん」
頷く。
「母さんと一緒に来たんだよ、一回」
「へえー」
それは知らなかった。
というか気づかなかった。
「兄ちゃんたち、いつも一緒ってわけじゃないんだな」
「そりゃな」
「いっしょだよ」
うにゅほが口を挟む。
「だいたいいっしょ」
「まあ、だいたいはそうか」
「結局そうなのか。
 羨ましいような、そうでもないような……」
「最初、××をお前の部屋に住まわせるって案もあった気がするけど」
「あったことはあったけど、あれは兄ちゃんの部屋で俺が厄介になるって話だったろ。
 そんなん嫌に決まってるじゃんか」
「そうだっけ」
「結局んとこ、二部屋続きでプライバシー守れそうな兄ちゃんの部屋しかないってことになってさ」
「あー……」
そんなこともあった気がする。
「ぷらいばしー?」
「今や着替えのときくらいしか守られていないものだよ」
「?」
うにゅほが小首をかしげる。
「なんだかんだで家族になるし、兄妹にもなるもんだなあ」
弟がうにゅほの頭をぐりぐりと撫でた。
「──…………」
うにゅほは、されるがままにしていた。

※1 2013年8月9日(金)参照
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