2013
06.24

うにゅほとの生活576

2013年6月24日(月)

「ふすー……」
歯医者から帰宅すると、うにゅほがビッグねむネコぬいぐるみに顔をうずめていた。
案の定、ねむネコはギュウギュウに絞め上げられている。
おもちなら千切れているところだ。
「ただいま」
「ぷすー」
うにゅほの頭に手を乗せ、撫でる。
「帰りにジャンプ買ってきたけど」
「よむ」
顔を上げてくれたので、すこし安心した。
うにゅほの隣に腰を下ろし、分厚い雑誌を開く。
「なにから読む?」
「ワールドトリガー」
最近のお気に入りらしい。
絵柄がすっきりとして読みやすいからだろうか。
ちなみに俺は、最近の新連載だと、吹奏楽の指揮者のやつが好きである。
「──……?」
しばらく読み進めていると、うにゅほの視線が誌上から逸れた。
「ね、◯◯」
「どした?」
「うで、へんだよ」
「腕?」
左腕に視線を落とす。
皮膚が、楕円形に変色していた。
「なんだこれ」
指先で触れてみる。
「!」
皮膚が動き、ずるりと破れた。
「わー!」
うにゅほが驚く。
「だいじょぶ、だいじょぶ?」
「大丈夫だよ」
慌てふためくうにゅほをなだめる。
「水ぶくれが破れただけだから、大丈夫」
「みずぶくれ?」
「ぜんぜん忘れてたけど、そう言えば昨日ヤケドしてたんだよ」
乗り終えたバイクにカバーを掛けている最中、ひもを縛ろうとしてマフラーに触れてしまったのだ。
「わすれてたの……」
うにゅほが呆れたように呟く。
「や、とりあえず冷やしたら痛みもなくなったから……」
「ちゃんとしないとだめ」
「はい」
「どうすればいいの?」
「大したヤケドじゃないから、メンタム塗っとけばいいかと……」
「もってくる」
「いや、自分で──」
言い切る前に、駆け出してしまった。
残されたビッグねむネコぬいぐるみを膝に乗せて待っていると、
「◯◯ー!」
リビングから、俺を呼ぶ声が聞こえてきた。
「どしたー?」
「めんたーむと、めんそれーたむ、どっちー?」
メンターム?
メンソレータム?
同じメンタムじゃないのか?
いや、会社が違うとか聞いたことがあるような気がする。
成分が異なるのは構わないが、効能が違うのは問題だ。
しばし逡巡し、
「……オロナイン持ってきて!」
「はーい!」
あきらめた。
あ、両方持ってきてもらえばよかったじゃないか。
いやオロナインでもいいんだけど。
「◯◯、はい」
「ありがとうな」
うにゅほからオロナイン軟膏を受け取る。
「あ、めんたむ、りょうほうもってくればよかった」
同じことを考えていた。
いやオロナインでもいいんだけど。
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