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2018
12.07

うにゅほとの生活2557

2018年12月7日(金)

「──行くか」
「うん!」
吹雪舞うなか、玄関先へと躍り出る。
「思ったほどは積もってない──かな?」
「でも、べたゆき」
「そこなんだよなあ」
気温が半端に高いせいか、雪が水気を含んでいる。
解けかけた雪は、氷に近くなる。
きめの細かいかき氷と、氷の塊、どちらが重いかは言うまでもない。
「よッ、と!」
雪の下にジョンバを挿し込み、跳ね上げる。
予想通り、重い。
「……これは苦労するぞ」
「うん!」
今冬初の雪かきとあって、うにゅほの鼻息が荒い。
やる気に満ち満ちている。
だが、
「んー……ッ!」
やる気と筋力とは比例しないのだった。
「××、一気に運ぼうとしないで、すこしずつ小分けにして集めよう」
「はーい」
敷地内の雪を掻き集め、スノーダンプで公園に打ち捨てること小一時間。
「終わったー……!」
「おわった!」
「いえー」
「いえー」
うにゅほとハイタッチを交わし、除雪用具を片付ける。
「久しぶりの雪かきはどうだった?」
「ぽかぽかする」
「たしかに」
少々汗ばむほどだ。
「たのしかったけど、ゆき、おもかった……」
「それな」
「もっとさむくならないかなあ」
「……それはちょっと複雑かな」
寒くなれば雪かきは楽になるが、寒さゆえの弊害も多い。
あちらを立てればこちらが立たず、である。
「まあ、今年も、嫌ってほど雪かきする羽目になるさ……」
「うん!」
"好き"はひとつの才能である。
俺も、うにゅほのように、雪かきを楽しめればいいのだが。
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