2017
09.05

うにゅほとの生活2104

2017年9月5日(火)

風呂上がり、足の爪を切っていたときのことだ。
「ね、◯◯」
「んー?」
「つめね、わたし、きっていい?」
「爪って、俺の?」
「うん」
「いいけど、足はもう切り終わるぞ」
「じゃー、て」
「手の爪、まだ伸びてないんだけど……」
「みして」
「はい」
うにゅほの眼前に右手を差し出す。
「あー、しろいとこありますねー」
「ちょっとだけな」
「これは、きったほうがいいですねえ」
「──…………」
そんなに切りたいのか。
「……じゃ、お願いします」
「はーい」
小さな手が、俺の指先を這い回る。
くすぐったい。
「深爪には気を付けてください」
「うん、わかった」
うにゅほのことだから、言わなくても大丈夫だろうけど。
「──…………」
ぱちん。
「──…………」
ぱちん。
丁寧に、丁寧に、うにゅほが俺の爪を切っていく。
しばしして、
「あ」
「どした」
「◯◯のひとさしゆび、なんかせんある」
「あー」
これか。
「傷跡だよ。子供のころ、剃刀で切ったらしい」
「……いたかった?」
「覚えてないくらい小さいころの話だからなあ……」
「そなんだ」
ぱちん、ぱちん。
「はい、おしまい」
「ありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそ」
指先を電灯にかざす。
自分で切るより、ずっと綺麗な仕上がりだった。
まあ、爪に気を使うような柄ではないけれど。
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