2017
09.03

うにゅほとの生活2102

2017年9月3日(日)

午前十時、準備万端整えて、俺はバイクにまたがった。
友人とツーリングへ行くのである。
「……きーつけてね」
「はい」
「すーごい、きーつけてね」
「すごく気を付けます」
「うん……」
当初は二人乗りでツーリングに挑む予定だったのだが、うにゅほの都合が悪くなってしまったのだ。
理由については各自で推し量るように。
「ちゃんと帰ってくるから」
革手袋をつけた手で、うにゅほの頭をぽんと撫でる。
「……なんじ?」
「それは、ちょっとわからないかな……」
「──…………」
「帰るとき、ちゃんと連絡入れるから」
「うん……」
エンジンをかけ、アクセルを軽く吹かす。
「──それじゃ、行ってくる!」
「うん」
心配そうなうにゅほの顔が、すぐに判別できなくなる。
おみやげくらい、買ってこようかな。

午後九時、帰宅。
「ただいまー……」
どたどたどた!
「おかえり!」
「やー、ずっと快晴だったのに、最後の最後で雨降ってきてさ」
「うん、しんぱいしてた……」
「濡れたの、ちょっとだけだけどな」
「おふろ、いま、あいてるよ」
「んじゃ入ろうかな」
「うん」
「その前に──」
カバンから、紙袋を取り出す。
「おみやげ。カフェが併設されてるパン屋が美味しかったから、クロワッサンを買ってきました」
「おー」
「外はパリパリ、中はしっとり。明日の朝にでも──」
紙袋を開けると、当のクロワッサンが潰れていた。
なまじ外側がパリパリなものだから、無残極まる潰れ方である。
「……ごめん」
うにゅほが、紙袋からクロワッサンの一部を取り出し、食べた。
「──わ、ほんとにぱりぱりだ」
「美味しかったんだけど……」
「おいしいよ?」
「──…………」
いい子だなあ。
「……そのパン屋、今度はふたりで行こうな」
「うん!」
イートインスペースがあったから、焼き立てを食べさせてあげよう。
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