2017
04.16

うにゅほとの生活1963

2017年4月16日(日)

「──……あちい」
ぐでー。
チェアの背もたれを限界まで倒し、天井を仰ぐ。
「昨日に引き続き、今日も暑い……」
「はちーねえ……」
「何度?」
「きのうにひきつづき、にじゅうはちど」
「窓開けるか」
「うん」
重い腰を上げ、南東側の二重窓を僅かに開く。
隙間から流れ込む春の空気。
「涼──しくもないか」
思いの外、暖かい。
当然と言えば当然である。
「……でも、きもちいね」
春の風。
春の空気。
部屋に立ち込める湿った冬の残り香が、春の匂いに押し出されていく。
「──そういえば、空気の入れ換えなんて何ヶ月ぶりかな」
「ゆき、あったもんね」
「寒いしな」
「うん」
新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込もうと、深呼吸をした瞬間、

「──うんこー!」

遠くから、男子小学生の奇声が轟いた。

「ちんこー! うんこちんこー! ちんこー!」

「──…………」
「──……」
うにゅほと顔を見合わせる。
「……その、げんきだね」
「元気なのはいいけど、いろいろ台無しだ……」
オリジナルのうんこちんこソングを聞き流しながら、溜め息をつく。
漫画から抜け出してきたようなアホガキだ。
「春だなあ」
いろいろな意味で。
「はるだねえ」
桜のつぼみは、いつほころびはじめるだろう。
楽しみだ。
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