2017
03.17

うにゅほとの生活1933

2017年3月17日(金)

「ただいま!」
母親と美容室へ行っていたうにゅほが、元気いっぱいに帰宅した。
「にあう?」
「似合う似合う。さっぱりしたな」
「うへー……」
ロングだったうにゅほの髪が、セミロングほどになっている。
分け目も変わっていて、すこしお嬢様っぽい。
「いけてる?」
「イケ──って、まあイケてると思うけど、それ死語だぞ」
「しご?」
「使われなくなった言葉ってこと」
「そなんだ」
「おじさんが言ってたんだろ」
「うん」
うにゅほが通う美容室は、父親の従兄弟が経営しているところである。
その言語センスでいろいろ大丈夫なのだろうか。
「あ、きのとやでプリンかってきたよ」
「お」
「はい、これ」
うにゅほが手に提げていたケーキ箱を受け取る。
「?」
なんだか、やたらと重い。
「あけてみて」
「うん」
ケーキ箱を開くと、陶器製のデザートカップが五つ並んでいた。
「極上牛乳プリン……」
と、書いてある。
「自ら極上と名乗るからには、よほど自信があると見える」
「おいしいかな」
「食べてみよう」
「うん!」
自室に戻り、牛乳プリンに舌鼓を打つ。
「──美味い!」
「うん、おいしいねえ」
牛乳プリンにしては固めの生地が、舌の上で滑らかにほぐれていく。
「極上を名乗るだけはあるなあ」
「うん、うん」
「なにより嬉しいのは、牛乳プリンだからカラメルが──」
スプーンで底をつついた瞬間、茶色い液体が噴き出し、純白の生地を穢した。
「……入ってた」
「え!」
うにゅほがプリンを掘り返す。
「ほんとだ……」
「どうして、どうして牛乳プリンにカラメルを入れるんだ……」
プリンと言えば、カラメルソース。
そんなの絶対おかしいよ。
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