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2012
02.25

うにゅほとの生活93

2012年2月25日(土)

祖母を病院へ迎えに行き、帰宅した。
我が家の駐車スペースには、僅かばかり角度がついている。
平素は気にさえ留めないその傾斜であるが、凍結するやいなや隠していた牙を剥く。
ひどいときは、たかだか数メートル先の玄関まで、本当に辿り着けないのである。
歩くために杖を必要とする祖母が尻餅をついたのは、ごく自然な成り行きと言えるかもしれない。
転び方が良かったためか、幸いにして尻以外を痛めなかった祖母を負ぶい、玄関の扉を開いた。
「どしたの!?」
帰宅を察して階段を下りてきたうにゅほが、驚きと心配の入り混じった声音で、そう尋ねた。
事情を説明し、祖母の達者なさまを見て、ようやく胸を撫で下ろした。
部屋へ戻ろうと階段に足を掛けたとき、フードを引っ張るものがあった。
「おんぶ」
耳を疑った。
「おんぶ」
ほっとした途端、祖母が羨ましくなったらしい。
俺はアンビバレンツな感情を胸に抱きながら、うにゅほを数段上がらせて、背を向けた。
段差を利用することで、腰に負担をかけまいとしたのである。
さて、ここで残念なお知らせをしなければならない。
俺が意識的に思慮外へと放逐し、なかば成功したくだんの感触についてである。
かの感触について尽くすべき言葉はあるが、俺は描写を放棄する。
それは陳腐への恐れであり、自らの文章力に対する一種の諦念である。
よって、あえて詳細な描写を避け、読者諸兄の想像力に任せることとしたい。
ひとつだけ言えることは、ちょっとどきどきした。
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