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2016
01.28

うにゅほとの生活1520

2016年1月28日(木)

「××、ゼリーひとくち食べるか?」
「……あーん」
「なんだ、甘えっ子だな」
「うへー……」
祖母が亡くなって数日、うにゅほにすこしずつ笑顔が戻ってきた。
まだ、ぎこちない。
けれど、笑えないよりずっとましだ。
「美味しい?」
「おいしい」
「もうひとくち、食べるか?」
「たべるー」
うにゅほの口元にスプーンを運びながら、思った。
もっと笑わせたい。
悲しみなんて吹き飛ぶくらい。
「──…………」
す。
「?」
うにゅほの脇腹に手を這わせ、
「こちょ」
「うひにゃ!」
「こちょこちょ」
「うしし」
「こちょこちょこちょこちょ!」
「ひ! うひは、ひひ、やめへ、ひ、ひー!」
笑い転げるうにゅほに追撃を加えながら、俺は満足感を覚えていた。
それがどんな形であれ、うにゅほが爆笑する姿を見るのは久し振りだったから。
「ひ、ひー……」
「参ったか」
「まいりました、まいりました……」
力なく横たわっていたうにゅほが、ゆっくりと上体を起こす。
「もー!」
「ごめんごめん」
怒ったように頬を膨らませたうにゅほの瞳から、
「……え?」
つ、と涙がこぼれ落ちた。
「うわ、マジごめん! 泣くとは思ってなくて……」
「ちが──う、ぶ……うう、ずー……」
うにゅほを抱き寄せる。
「……ごめんな、嫌だったか?」
「──……!」
うにゅほが激しく首を振る。
嫌ではなかったらしい。
推測ではあるが、急に思いきり笑わせたために、感情の揺り返しが起きたのだと思う。
「ごめんなー……」
うにゅほの頭を優しく撫でる。
「……ぶー」
涙と鼻水でシャツが濡れていく。
冷たい。
だが、自業自得だ。
「ぐじゅ、く、っで、いいからね……」
くすぐっていいからね、と言いたいらしい。
「わかった。また今度な」
「うん……」
次にくすぐるのは、うにゅほが精神的に安定してからだ。
それまでは我慢しよう、うん。
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