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2015
09.28

うにゅほとの生活1400

2015年9月28日(月)

「♪~」
「──……?」
マットレスに寄り掛かって読書をしていると、うにゅほが俺の右手で遊びはじめた。
ぱき。
ぺき。
自分の指は痛いから、俺の指を鳴らすのが楽しいらしい。
「人差し指は痛いから駄目な」
「はーい」
ぱき。
ぽき。
「ね、なによんでるの?」
「えーと、グレッグ・イーガンのディアスポラ」
「おもしろい?」
「わからん」
「わからないの?」
「面白いかどうか以前に、意味がわからん……」
「……おもしろい?」
「まあ、そこそこ」
まだ一割も読了していないけれど。
「ハードSFは、ほんと、わけわからんな」
「ふうん……」
ぺき。
「あ」
うにゅほが声を上げる。
「ひとさしゆび、つめながい!」
「どれ」
言われて右手を見ると、たしかに人差し指の爪だけが伸びていた。
「◯◯、ここだけせいちょうそくどが」
「いや、切り忘れたんじゃないかな」
「あ、そか……」
残念そうに頷き、立ち上がる。
「つめきっていい?」
「いいけど、深爪しないように頼む」
「はーい」
うにゅほに爪を切ってもらいながら読書をするという、贅沢なんだかなんなんだかわからない時間を過ごした。
左手の爪は、自分で切った。
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