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2015
07.22

うにゅほとの生活1332

2015年7月22日(水)

自室のソファでくつろぎながら読書に耽っていると、うにゅほがリビングから顔を出した。
「ね、◯◯」
「んー?」
「こっち、すずしいよ」
「ああ、エアコンか」※1
しおりひもを挟み、ハードカバーを閉じる。
「こっちでよんだらいいよ」
「でもなあ……」
「?」
「なんか、夏の暑さに慣れてきちゃって、リビングはちょっと寒いんだよ」
「──…………」
うにゅほがリビングへ取って返し、すぐに戻ってきた。
「にじゅうななどだよ?」
「27℃でも」
「うーん……」
「なんか、慣れない」
「いまなんど?」
そう尋ねながら、うにゅほが、本棚に据えられた温湿度計を覗き込んだ。
「さんじゅうど……」
「そんなもんか」
「あ、しつどすごい!」
「湿度?」
「ななじゅうにぱーせんと!」
蒸すはずである。
「エアコンって、しつどもさげられるんだって」
「あー、だからか」
「……?」
うにゅほが小首をかしげる。
「たぶん、湿度が低いから、肌寒く感じるんだろうな」
「へえー」
「わからんけど」
「わからんの」
「だって、エアコンなんて車でしか使ったことなかったし……」
どうにも落ち着かないのである。
「……じゃ、わたしもこっちいる」
あ、いかんいかん。
慌てて立ち上がり、靴下を履く。
「やっぱそっち行くよ」
「でも、さむいって」
「甚平のままだから寒いんであって、普段着に着替えれば問題ない」
「そなの?」
「そうそう」
「ふうん……」
「着替えるから、ちょっと出ててくれな」
「うん」
うにゅほがリビングへ戻るのを確認し、ほっと胸を撫で下ろす。
せっかく夏を快適に過ごせるようになったのに、俺のわがままに付き合わせては可哀想だ。
エアコンの効いたリビングは過ごしやすかったが、なんだか物足りなくもあった。
難しいものである。

※1 2015年7月14日(火)参照
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