FC2ブログ
2019
02.28

うにゅほとの生活2640

2019年2月28日(木)

「にがつ、にじゅうはちにち」
「うん?」
「ことし、にじゅうくにち、ないとし?」
「閏年じゃないから、ない年だよ」
「うるうどし」
「知らない?」
「きいたことはあります」
「ありますか」
「よねんにいっかい、うるうどし」
「その通り」
「うへー」
「基本的に、4で割り切れる年は閏年。だから、来年2020年は2月29日がある」
「そなんだ」
「でも、たしか、必ずではないんだよな……」
「そなの?」
「百年に一度、4で割り切れるのに閏年じゃない年があったはず」
「ひゃくねんにいちど……」
「だから、2100年は閏年じゃない」
「とおい」
「死んでるかもなあ」
「そだねえ」
「……でも、まだルールがあった気がする。2000年は、百年に一度なのに、閏年だったはずなんだよ」
「ふくざつ……」
「ちょっと調べてみるか」
「うん」
調べてみた。
「──4で割り切れる年は、原則として閏年」
「うるうどし」
「ただし、100で割り切れる年は、閏年じゃない」
「うるうどしじゃない」
「でも、400で割り切れる年は、閏年」
「うるうどし……」
「わかった?」
「わからん……」
「……まあ、俺たちが死ぬころまでは、四年に一度、必ず閏年が来るから」
「うるうどしも、むずかしいんだねえ」
「そんなもんだよ」
うんうんと頷くうにゅほを微笑ましく思いながら、Wikipediaのタブを閉じた。

スポンサーサイト



Comment:0  Trackback:0
2019
02.27

うにゅほとの生活2639

2019年2月27日(水)

イヤホン越しにiPhoneで音楽を聴いていたところ、作務衣のポケットからiPhoneが滑り落ちた。
「あっ」
iPhoneが床に衝突し、その勢いでイヤホンがすっぽ抜ける。
「わ、だいじょぶ?」
「大丈夫、大丈夫。バンパー丈夫だし、ガラスフィルムも貼ってるし」
iPhoneを拾い上げ、うにゅほに差し出す。
「ほら、傷ひとつない」
「ほんとだ」
「腰の高さから落ちただけだからな。外で通話中とかなら危なかったかもだけど」
「ふゆならだいじょぶかも」
「雪に刺さっても、防水だしな」
「うん」
そんな会話を交わしながら、再びイヤホンを耳に装着しようとして、
「……あれ?」
何故か、上手く耳に嵌まらない。
手に取って確認してみると、
「こっちが壊れてる……」
愛用のイヤホンの左側が、継ぎ目から真っ二つになっていた。
継ぎ目に負荷がかかったらしい。
「あらー……」
「……仕事のとき、どうしようかなあ」
困った。
iPhoneで音楽を聴きながら仕事をするのが習慣なのだ。
NO MUSIC, NO WORKである。
「いやほん、よびないの?」
「まあ、あるけど」
「よかった」
「あるにはあるけど、Y字型ケーブルなんだよな」
「わいじって、みぎとひだり、ながさおなじやつだっけ」
「そう」
「へんないやほんだねえ」
世間一般的には、右側だけ長いU字型ケーブルのほうが珍しいのだが、それは言わないお約束である。
「仕事中は左耳にだけ着けるから、右側がちょっと邪魔くさいけど、新しいのを買うまでの繋ぎなら問題ないかな」
「よかった」
「ご心配をおかけしまして」
「いえいえ」
U字型イヤホン、また探しておかないとなあ。
絶滅危惧種だから、見つけたら買い溜めしておくべきかもしれない。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.26

うにゅほとの生活2638

2019年2月26日(火)

「──◯◯!」
自室の窓を全開にして空気の入れ替えをしていると、うにゅほが部屋に飛び込んできた。
「まどだめ! かふんはいる!」
「花粉?」
「かふん、もうとんでるんだって!」
そう口にしながら、うにゅほが窓を閉めていく。
「下旬とは言え、まだ二月なんだけど……」
「テレビでいってたもん」
「あー」
わかった。
「その番組、全国ネットだろ」
「わかんない……」
「スギ花粉って言ってなかった?」
「いってたきーする」
「北海道、スギあんまりないんだよ」
「そなの?」
「ついでに言うと、俺はスギ花粉の花粉症ではない。シラカバだ」
「しらかば……」
うにゅほが小首をかしげる。
「かふんしょう、しゅるいあるの?」
「花粉症は、要はアレルギー反応だからな。甲殻類がダメな人、蕎麦がダメな人、いろいろいるだろ」
「あー……」
うんうんと頷くうにゅほの頭をぽんと撫でて、閉じた窓を再び開く。
「この時期の北海道にスギ花粉は飛んでないし、そもそもスギの花粉症じゃない。だから、心配いらないよ」
「……なんか、はずかしい」
「恥ずかしがることないだろ。俺のこと、心配してくれたんだから」
「そだけど」
「シラカバの季節は五月と六月だから、そのあたりは気をつけないと」
「ますく、しないとだめだよ」
「はい、わかりました」
「よろしい」
換気をするようになってから、幾分か調子がいい。
水然り、食物然り、体に取り入れるものには細心の注意を払うべきなのだろう。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.25

うにゅほとの生活2637

2019年2月25日(月)

「なーんだろうなあ……」
ぐるんぐるんと肩を回しながら、口を開く。
「月曜になると、途端にシャッキリする」
「きょう、ねむくない?」
「眠くない」
「──…………」
うにゅほが俺の顔を覗き込む。
「ほんとだ、めーぱっちりしてる」
「だろ」
「◯◯のからだ、えいきをやしなってたのかなあ……」
「仕事のために?」
「うん」
「……英気を養ってまで挑むほど、仕事ないんだけど。今週」
「まえがんばったぶん、まだのこってるの?」
「残ってる。ひとまず今月中はイージーモード。来月は、ちょっとわからないけど」
「えいき、やしなわなくてもよかったねえ」
「ほんとだよ」
自分の体というものは、思うほど言うことを聞いてくれない。
ままならないものだ。
「でも、げんきになってよかった」
うへーと笑いながら、うにゅほが俺の手を取った。
「心配かけちゃったな」
「ずっとねむかったら、どうしようかなって。かぜのにおいしないし……」
風邪であれば、対処はできる。
暖かくして眠ればいい。
だが、原因がわからなければ、そもそも対処のしようがない。
「病み上がりかどうかわからないけど、今日はゆったり過ごすよ」
「えあろばいくは?」
「漕ぐ。漕ぐけど、いつもの半分にしとく」
「それがいいですね」
「いま元気だからって、油断は禁物だからな」
「うん」
自分の体調がどうこうより、ただただうにゅほに心配をかけたくない。
無理をしないこと。
それが、俺がいまできる最高のうにゅほ孝行なのである。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.24

うにゅほとの生活2636

2019年2月24日(日)

寝過ぎで痛む首を回しながら、呟く。
「……今日も眠い」
「ねむいの……」
うにゅほが心配そうな表情を浮かべる。
「ねたほういいのか、ねないほういいのか、わかんない」
「確かに」
困ったものだ。
「でも、昨日よりかはマシかな。ちょっとだるい程度だから」
「そか……」
すこし安心したのか、うにゅほが微笑みを浮かべた。
「毎日エアロバイク漕いでるから、運動不足ではない」
「うん」
「夕飯はプロテインに置き換えてるけど、他はちゃんと食べてるから、食生活は健康的なほうだと思う」
「うん」
「なんだろうな。××は眠かったりしない?」
「いま?」
「いま」
しばし小首をかしげたあと、うにゅほが答えた。
「ちょっとねむい、かも」
「──…………」
ふと、思い当たることがあった。
「……××。最後に換気したの、いつだっけ」
「あ」
「もしかして、空気悪いんじゃ……」
「そうかも……」
一月二月は寒すぎて、換気どころの話じゃなかったからなあ。
「部屋の換気って、五分でいいんだっけ」
「たしか」
「念のため、十分くらい窓開けてみようか」
「そだね」
手分けして自室の扉を開けると、極寒のそよ風が舞い込んだ。
「寒ッ!」
「◯◯、だっこして」
「了解……」
うにゅほを膝に乗せて、抱き締める。
暖かい。
「……なんか、目が冴えてきたな」
「やっぱし、くうき、わるかったのかな」
「寒いからだと思う」
「あー」
しかし、換気によって幾分か呼吸が楽になったことは確かだった。
要因のひとつではあったのだろう。
気をつけねば。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.24

うにゅほとの生活2635

2019年2月23日(土)

目蓋を幾度も強く閉じながら、呟く。
「眠い……」
「またねむいの?」
「眠い」
「きょう、ずっとねむいね」
「うん……」
休日が訪れるたび、異様な眠気に襲われる。
最近、ずっとこんな感じだ。
「ひるね、する?」
「する……」
このままでは、何も手につかない。
それくらい眠かった。
「……ひとまず、仮眠にする。三十分経ったら起こして」
「うん、わかった」
うにゅほの頭をぽんと撫で、のそのそと自分のベッドに潜り込む。
「おやすみ……」
「おやすみなさい」
目蓋を閉じると、一瞬で意識が遠のいた。

──夢を見た、気がする。

「──…………」
目を覚まし、アイマスクを外すと、窓の外に夜の帳が下りていた。
「……何時に寝たっけ」
覚えていない。
ただ、まだ明るかったことだけは確かだ。
重い体を引きずるように自室の書斎側へ向かうと、うにゅほがタブレットでYouTubeを見ていた。
「あ、おはよー」
「おはよう。もしかして、起こしても起きなかった?」
「おきたけど、またあとでおこしてって」
「……ヤバい、記憶にない」
うにゅほが心配そうに口を開く。
「◯◯、つかれてる……?」
「どうだろ……」
忙しかった先週に比べ、仕事は格段に減ったはずだ。
「寝過ぎで眠いのかも。とりあえず、シャワー浴びてくる……」
「うん」
シャワーを浴びてもいまいちシャッキリせず、頭にもやがかかったような一日だった。
明日は健康的に過ごせればいいのだが。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.22

うにゅほとの生活2634

2019年2月22日(金)

「はー……」
俺の腕を抱きながら、うにゅほが溜め息を漏らす。
「じしん、もうこないかな……」
「どうだろうな」
昨夜、震度5弱の地震があった。
去年の九月に起こった胆振東部地震を思わせる規模の地震だ。
あの恐怖を思い出し、すっかり怯えてしまったうにゅほは、昨夜から俺の腕を離してくれないのだった。
「──…………」
いい加減左腕がだるいのだが、言いづらい。
そんな懊悩を胸に抱いていると、

──ぴんぽーん!

インターホンの音が自室に鳴り響いた。
「!」
ビクッ!
うにゅほが身を竦ませる。
「大丈夫、大丈夫。誰か来ただけ」
「う、うん……」
子機で応対すると、ヤマト運輸だった。
Amazonから荷物が届いたらしい。
なんとかうにゅほに離れてもらい、配達員から大きめのダンボール箱を受け取る。
「これ、なに?」
「まあ待て、いま開けるから」
ハサミの刃先で梱包テープを裂き、ダンボール箱を開封する。
「──ようやく来たか、新しいプロテイン!」
「わ、おおきい!」
3kgのアルミパックは、小柄なうにゅほからすれば、一抱えほどもある。
「まえのやつ、きのうきれたもんね」
「あらかじめ注文しておいて正解だった」
「うーと、チョコチップミルクココアふうみ、だって」
「試しに飲んでみるか」
「うん」
「じゃあ、まず水で──」
容器に入っていた付属のスプーンで、すりきり二杯。
タンブラーに水を注ぎ、マドラー代わりの菜箸で混ぜ溶かす。
「なんか、くろいのはいってる」
「チョコチップ、なのかなあ……」
小指の爪の先ほどのチップが無数に浮いたプロテインドリンクを、ひとくちあおる。
「──…………」
ボリ、ボリ。
口内に流れ込んできたチップを噛み砕き、呟いた。
「……美味い。水で作ったのに」
「ほんと?」
「というか、このチップが美味い。砕いたオレオみたい」
「ひとくち!」
「はい」
タンブラーをうにゅほに手渡す。
くぴ。
ぼりぼり。
「おいしい……」
「な?」
「これ、ぎゅうにゅうでつくったら、もっとおいしいのでは」
「作ってみるか」
「うん!」
牛乳で溶かしたプロテインドリンクを美味しい美味しいと飲み交わすうち、うにゅほはすっかり元気を取り戻していた。
プロテインのおかげと表現すると、なんだか誤解を招きそうだけれど。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.21

うにゅほとの生活2633

2019年2月21日(木)

「──……あっつ!」
布団を蹴り飛ばすように目を覚ます。
シャツの下が、汗でしとどに濡れていた。
「おはよー」
「おはよう……」
自室の書斎側から顔を出したうにゅほに、尋ねる。
「……いま何度?」
「うーと」
うにゅほが温湿度計を覗き込む。
「わ、にじゅうごど!」
「ストーブ、つけてないよな」
「つけてない……」
「──…………」
燦々と降り注ぐ陽光が、俺ごとベッドを照らし出している。
暑いはずだ。
「……カーテン閉めとけばよかった」
アイマスクを外しながら、ベッドを下りる。
「今日、だいぶ雪解けそうだな」
「そだねえ」
「二月も下旬だもんな。いい加減、春が近づいてきてもいい」
「はる、たのしみだねえ」
「冬はもう飽きた?」
「あきてないけど、はるもすきだから」
「夏」
「すき」
「秋」
「すき」
「なんでも好きだなあ」
「すきじゃないの、あるよ」
「なに?」
「たいふうとか……」
「あー」
家、揺れるもんな。
「吹雪は?」
「ふぶきも、すきじゃない」
「雨は好きだったっけ」
「すき」
「スコール」
「スコールは、ちょっとこわい……」
「俺は、非日常感あってわりと好きかな」
「そなんだ」
「抱き着いてくれても構わんぞ」
「うん」
ぎゅー。
「──…………」
いま、という意味ではなかったのだが、まあいいか。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.21

うにゅほとの生活2632

2019年2月20日(水)

「──……あふ」
こみ上げたあくびを噛み殺す。
「つん」
「おふ!」
チェアの背後からにじり寄ってきたうにゅほに、脇腹をつつかれた。
「××ー……」
「うへー」
笑って誤魔化すつもりのようだ。
「きょう、しごとすくないね」
「仕事が少ないというより、仕事が残ってないんだよな」
うにゅほが小首をかしげる。
「のこってない?」
「ぜーんぶやっちゃった」
「あー」
うんうんと頷く。
「◯◯、がんばったもんね」
「頑張ったぞ」
「えらい、えらい」
「脇腹は撫でなくていいから」
「うへー」
「……誤魔化せてないからな?」
「そかな」
「──…………」
「──……」
「まあ、誤魔化されてるわけですけど……」
「うん」
「なんだ、今日はいたずらっ子だな」
「ひざ、のっていい?」
「いいぞ」
チェアを半回転し、うにゅほを膝に抱く。
「まわしてー!」
「はいよ」
床を斜めに蹴ると、チェアがぐるぐる回りだした。
「ひゃー!」
ぐるぐるぐる。
目が回る。
ふと気づく。
「……××、遊びに行きたかったりする?」
「うん……」
「そっか」
最近、忙しかったものな。
「じゃあ、久し振りにゲーセンめぐりでもするか!」
「うん!」
仕事仕事と言い訳しながら、うにゅほをないがしろにしてはいけない。
そんな当たり前のことを改めて心に誓う俺だった。

Comment:0  Trackback:0
2019
02.20

うにゅほとの生活2631

2019年2月19日(火)

台所で夕食代わりのプロテインを作っていると、うにゅほが手元を覗き込んできた。
「ぷろていんだ」
「プロテインだぞ」
「おいしい?」
「水で作ってるから、美味しくはないかな」
「のんでみていい?」
「はい、どうぞ」
タンブラーを手渡す。
「いただきます」
くぴ。
うにゅほが、舐めるようにプロテインを飲み下す。
「──…………」
「美味しくないだろ」
「おいしくない」
「ココア風味だから、牛乳で作るとそれなりに飲める味にはなるんだけどな」
「ぎゅうにゅうでつくったらいいのに」
「味を追い求めてないから……」
「ぷろていん、おいしいイメージあった」
「あー」
「いまのぷろていん、おいしくないのかな……」
「いや、前に飲んでたときは、かなり味にこだわって作ってたんだよ」
「そだっけ」
「覚えてないか」
「あんまし」
「バニラ味のプロテインにきな粉とココアを足してみたり、別の味のプロテインをりんごジュースで割ってみたり」
「──あ、してた!」
思い出したのか、うにゅほが大きく頷いた。
「また、おいしくしたらいいのに」
「ダイエット中だからさ。なるべくカロリーは増やしたくないの」
「でも、おいしくないの、ながつづきしないきーする」
「そこは我慢のしどころです」
「そかな……」
「美味しかったら、飲み過ぎるかもしれないし」
「……それはあるかも」
「だろ」
俺は、自分の自制心に自信がない。
美味しいものであれば、際限なく飲み続けてしまうかもしれない。
「味は、ある程度痩せてきたら考えよう」
「そか」
心配してくれたうにゅほの頭をぽんと撫でて、味の薄いプロテインを一気に飲み干した。

Comment:0  Trackback:0
back-to-top