2014
12.30

うにゅほとの生活1129

2014年12月30日(火)

鼻の奥がくすぐったくて、ティッシュを二枚ドローした。
濁音を響かせながら鼻をかんだ瞬間、
すぽん!
そんなオノマトペと共に、鼻道を通り過ぎたものがあった。
「──…………」
薄目を開きながら、ティッシュの内側を恐る恐る確認する。
「おア──ッ!!」
「!?」
思わず叫び声がこぼれた。
「なに、なに!」
突然の出来事に、うにゅほが漫画を取り落とす。
「え、えらいもんが出た」
「なに……?」
「キタナイから見ないほうがいいと思うけど……」
「そんな……」
とは言ってみたものの、ここまで騒がせておいて見せないのも無情である。
「……ほら」
「!」
ティッシュを僅かに開き、中身を覗かせた。
「なにこれ……」
それは、幾重にも折り畳んだオブラートを血と鼻水で溶かしたような、ブドウの皮にも似た半透明の物体だった。
「たぶん、鼻の奥のポリープ」※1
「え、あのだいず?」
「大豆じゃないけど、たぶんそれ」
内視鏡の写真を見る限り、なにかの弾みで取れそうだとは思っていたが、本当に取れるとは。
「ほー……」
つん。
うにゅほが無造作に指でつついた。
「ばッ──」
慌ててティッシュを畳み、丸めてゴミ箱に投げ捨てる。
「馬鹿、汚いっつの!」
「かたかった」
「……いいから、手ー洗ってきなさい」
「はい」
部屋を出る前に、うにゅほが振り返って言った。
「だいず、とれてよかったね」
「大豆じゃないって」
「ぽぷ、ぽり……」
「ポリープ」
自然に取れたことが良いのか悪いのかわからないが、今年の不健康を来年に持ち越さずに済んだのは確かである。
うにゅほ共々、来年は健康でありますよう。

※1 2014年12月17日(水)参照
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2014
12.29

うにゅほとの生活1128

2014年12月29日(月)

布団乾燥機のスイッチを入れ、軽く伸びをする。
「終わった──……、あ!」
「おつかれさま」
「××も、お疲れさん」
昨日の模様替えの際、やむを得ず掃除機を使う場面が度々あったため、大掃除は幾分か楽だった。
「手がプルプルしてる」
「だいじょぶ……?」
「ハンディクリーナーが重かっただけだって」
苦笑し、震えていない左手でうにゅほの頭をぎこちなく撫でた。
「──さーて、まだ日が高いけど、どうしようかな」
年内に済ませるべきことは、まだ幾つかあったはずだ。
「あ、としょかん」
「あー、図書館な」
一昨日の惨状を思い返す。※1
「……さすがにもう、除雪入ってるよな」
「たぶん……」
市の施設なのだし、開館休業のまま放置したりはしないだろう。
それに、
「そろそろ本当に返さないと……」
二冊のハードカバーに視線を落とす。
実を言うと、昨日が返却日だったのである。
「──…………」
うにゅほがカレンダーを覗き込み、
「きょう、やってるかな……」
と呟いた。
「やってるだろ」
「ちがくて」
うにゅほがふるふると首を振り、言葉を継いだ。
「きょう、げつようびだから……」
「……あー」
年末の忙しさで、曜日感覚が完全に狂っていた。
「あしたいく?」
「明日──……、30日か」
まずいかもしれない。
市民図書館のサイトからカレンダーを呼び出し、確認する。
「……あ、昨日が最後の開館日だった」
「あらー……」
昨日行けばよかった。
まあ、仕方ない。
なにもかも豪雪が悪いんや。

※1 2014年12月27日(土)参照
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2014
12.28

うにゅほとの生活1127

2014年12月28日(日)

「きょう、にじゅうはちにち」
うにゅほがカレンダーを指さし、数えた。
「いち、に、さん、よん」
「残り四日か……」
一年のあまりの短さに、くらりと目眩を覚えた。
「おおそうじしないと!」
「ところで──」
鼻息の荒いうにゅほを制し、デスクの引き出しから二つ折りのコピー用紙を取り出した。
「大掃除に関して、ひとつ相談があるんだ」
「そうだん?」
うにゅほが訝しげに小首をかしげた。
「まず、これを見てくれ」
コピー用紙を広げる。
「しかく?」
「これは、俺たちの部屋の上面図だ」
「じょうめんず」
「上から見た図のこと」
「ふうん……」
「そして、こっちが──」
三枚の紙片をデスクに置いた。
「デスク、ソファ、しょうたんす」
「そのみっつが、現実的に移動可能な家具──ということになる」
縮尺は完璧に揃えてある。
抜かりはない。
「つまり、模様替えをしようかと思うんだが、いまいち配置が決まらなくてな」
「……もようがえ、するの?」
うにゅほが不満そうに口元を歪ませる。
変化を好まない、というより、恐れているようなふしがあるからなあ。
しかし、
「する」
「するの……」
「……チェアが壁際だから、寒いんだよ。ストーブの温風も届かないし」
「あー」
「テレビも後から置いたから、ソファに座ってると見れないし」
「うー……」
問題点がぼろぼろ出てくる。
「ほら、この上面図と家具を使えば、パズルゲーム感覚で配置を決められるだろ?」
「げーむ……」
あ、ちょっとやる気が出てきた。
「さむいの、だめだね」
「だろ?」
「じゃあ、デスクここ?」
「そこだと本棚の下のほうが──」
「とおりみち──」
「なんか受付みたいに──」

ディスカッションは三十分に及び、
「──できた!」
「うん、これしかない」
デスクを壁際から離し、ソファの位置を直し、本棚の犠牲も最小限で済む配置図である。
「あとは、実行するだけだな」
「──…………」
うにゅほが、デスクの縁を軽く撫でた。
「……これ、うごかすの?」
「ああ」
「うごかせるの?」
「弟を召喚するから、一時間もあれば終わるだろ」
その目論見が大甘に甘かったことを、その四時間後に痛感するのだった。
部屋は素晴らしく快適になったが、同時に力尽きた。
大掃除はまた明日である。
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2014
12.27

うにゅほとの生活1126

2014年12月27日(土)

「××、図書館行くぞー」
「はーい」
コートを羽織り、外へ出た。
久方振りに太陽を拝んだ気がする。
ここのところ、記録的な豪雪が続いていたからなあ。
すっかり道幅が狭くなってしまった幹線道路を走りながら、助手席のうにゅほに話しかけた。
「年またぐけど、なんか読みたいのあるか?」
正月と言えば、やはり、テレビや読書に耽りながらだらだらと過ごしたいものである。
「よみたい、ほ、んー……?」
困ったように大きく首をかしげるうにゅほの姿を見て、愚問だと気がついた。
「えーと、どんな種類のっていうか、大まかでいいぞ大まかで」
「まんが……」
さいですか。
「──あ、アタゴオルよみたい」
「好きだなあ」
「すき」
銀河鉄道の夜を観て、ますむらひろし熱が再燃したらしい。
全巻揃えてしまおうかとも思うが、シリーズが小分けされていて手を出しづらいのが実情だ。
そんな会話を交わしながら、市立図書館に続く小路へとハンドルを──
「──えっ」
「わ」
慌ててブレーキを踏み込んだ。
道が、なかった。
図書館へと続く道路が雪没し、あたかも廃墟であるかのような光景が眼前に広がっていた。
「すごいな……」
「うん……」
しばしふたりで呆けたあと、
「──すいません、図書館って、やってないんですかねえ!」
運転席のウィンドウを開き、同じく立ち往生していた男性に話しかけた。
「あの、除雪がまったく間に合ってなくて、車では入れないんです! 申し訳ないです!」
口振りから察するに、図書館の職員らしい。
「今日は、臨時休館ってことですか?」
「いえ、開けてはいるんですが──」
視線が揃う。
腰までの積雪を無理矢理に分け入ったような跡が、一筋あった。
「……また来ます」
「はい……」
チェンジレバーをRに入れ、その場を後にした。
「仕方ない、また今度にしよう」
「うん」
「年内に行けないと、返却期限がな……」
うにゅほの膝の上にある二冊のハードカバーに視線を落とし、俺は溜め息をついた。
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2014
12.26

うにゅほとの生活1125

2014年12月26日(金)

「十字キーで移動」
「はい」
「Aボタンで決定」
「はい」
「Bボタンがキャンセル」
「はい」
「他のボタンは、実際にプレイすればわかると思うよ」
「ふうん……」
うにゅほに3DSを手渡す。
「この、でっかいボタン、なに?」
「でかいボタン?」
「これ」
うにゅほが示したのは、3DSのスライドパッドだった。
ボタンに──まあ、見えなくもないか。
「使うゲームもあるけど、今回は気にしなくていい」
「そか」
うんうんと頷く。
「それじゃあ、右下のPOWERってボタンを──」
覚束ない手つきで、うにゅほがクロノトリガーを起動する。
「あ、あ、なんかでた」
「タイトルな」
「とびでない」
「3DS用のソフトじゃないからな」
「……?」
「ほら、ニューゲーム選んで」
「はい」
画面が切り替わる。
「げーむもーど……」
「後でどうにでもなるから、ここは飛ばそう。画面下のSTARTってところを押して」
「はい」
今度は、名前入力画面が表示された。
「くろの」
「ここで、主人公の名前を決めることができます」
「きめれるの?」
「でも、ここは──」
「◯◯のなまえにしていい?」
「──…………」
しばし思案し、
「……ちょっと恥ずかしいから、それは勘弁してほしい」
と答えた。
「そかー」
残念そうに笑う。
「ここは、そのままクロノでいいと思う」
「はい」
頷いた直後、
「あ」
うにゅほがちいさく声を上げた。
「くろのあになっちゃった」
3DSを覗き込むと、入力欄に「クロノあ」と表示されていた。
誤ってAボタンを押してしまったらしい。
「どうしよう……」
「Bボタン」
「……あ、なおった」
ゲームをプレイしたことのない人間に操作方法を教え込むのがここまで大変とは思わなかった。
当のうにゅほに負けず劣らず、こちらも新鮮な気分である。
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2014
12.25

うにゅほとの生活1124

2014年12月25日(木)

「◯◯、メリークリスマス!」
「はいはい、メリクリメリクリ」
右手をぱたぱたと動かし、うにゅほを適当にあしらう。
「つめたい」
「昨夜もう言ったからね」
「そだっけ……」
銀河鉄道の夜がエンドロールを迎えるころには既に爆睡していたので、そのあたりのことはほとんど覚えていないのだろう。
夜更けの雪かきの後だったから、無理もないけれど。
「そんな××に、いちおうプレゼントがあるんだけども──」
「え!」
うにゅほがソファから腰を浮かす。
完全に予想外の出来事だったらしい。
「いや、でも、かなり冒険と言うか、××が喜ぶものかどうかわからないんだけど……」
自分の声がちいさくなっていくのを自覚する。
「なに、なに?」
「……ゲーム、なんだけど」
「げーむ?」
小首をかしげる。
「××、アプリでしかゲームしたことないよな」
「うん」
「でも、ゲーム自体は嫌いじゃないだろ」
「すきだよ」
「スマブラとかカービィがいいかと思ったんだけど、3DS一台しかないから対戦できないし……」
「──…………」
「だから、ひとりで遊べるRPGがいいかと思って」
「なにー……?」
痺れを切らしたらしいうにゅほが、ソファに再び腰を埋める。
「……はい」
デスクの引き出しを開き、DS用のソフトを手渡した。
「くろのとりがー……」
「俺が子供のときにやったゲームのなかで、絶対に面白いって断言できる作品のひとつ、なんだけど」
「あーるぴーじーって、てきたおすやつ?」
「そう」
「はー……」
パッケージを眼前に掲げ、物珍しげにくるくると裏返す。
「──……◯◯」
うにゅほが静かに口を開いた。
「ありがと!」
「……どういたしまして」
うーん、RPGってうにゅほの肌に合うんだろうか。
説明書を熟読するうにゅほの姿を眺めながら、ちょっと不安になるのだった。
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2014
12.24

うにゅほとの生活1123

2014年12月24日(水)

不二家でクリスマスケーキを受け取ったあと、セブンイレブンへと立ち寄った。
「なんか、甘いもの食べたい」
「ケーキあるのに」
「あるけど、まだ食べられないだろ」
「あ、そだね」
とは言え、なにもガッツリ食べたいわけではない。
「これがいいかな」
「ぎっしりナッツのぶらうにー?」
「美味そう」
「うん、うまそう」
プロテインドリンク用のアップルジュースが入ったカゴに、ブラウニーをそっと入れる。
「あ、チューハイ買っていい?」
「えー……」
「年末年始くらい大目に見ておくれよ」
「いいよ」
「よしよし」
「うあー」
うにゅほの頭をぐりぐりと撫でる。
「あと、なんか飲みたいな」
「コーヒーのみたい」
「ブラック? カフェオレ?」
「コーヒーぎゅうにゅう」
「はいはい」
甘そうなコーヒー牛乳を適当に放り、レジへと向かった。
「──合計で1,224円になります」
「はい」
千円札を指に挟んだまま、小銭入れを開く。
百円玉は三枚ある、十円玉はない、一円玉は──などと勘定をしていたとき、
「……◯◯、◯◯」
「うん?」
うにゅほが俺の袖を引いた。
「せんにひゃく、にじゅうよえん」
「──……?」
「きょう」
「……あ、12月24日か!」
だからなんだと言うこともないが、クリスマス・イヴに地味な奇跡が起きた瞬間だった。

ホワイトクリスマスという名のドカ雪に見舞われたため、雪かきにかなりの時間を取られてしまった。
日記を書き終わり次第、銀河鉄道の夜を観ようと思う。
楽しみだ。
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2014
12.23

うにゅほとの生活1122

2014年12月23日(火)

「××、あれからすこし考えたんだけど──」
「?」
Googleマップが表示されたディスプレイを指し示す。
「普段行かない、遠いレンタルショップで探すしかないと思う」
「あるかなあ……」
「──…………」
うにゅほの髪に指を通し、ぐりぐりと頭を撫でた。
「いちおう、ルートも調べてみた」
「うん」
マウスカーソルを動かし、マップ上の赤いマーカーを一筆書きで辿っていく。
「こう、北区から大回りしていくと、TSUTAYAとゲオ合わせて五軒は巡れそうだ」
「ごけん!」
「五軒もあれば、見つかる気がしないか?」
「うん、する!」
うにゅほの顔が喜色に染まる。
「──よし、ちょっと長いドライブになるから、しっかり装備を整えて行こう」
「わかった」
服を着替え、寝癖を直し、マフラーを巻き、コートを羽織り、手袋を持ち、財布を確認して、ふたりで家を出た。

一軒目で見つかった。

「みつかったね」
「ああ」
「よかった……」
「そうだな」
もちろん嬉しい。
嬉しいのだが、肩透かしを食った感は否めない。
「……なんか、時間空いちゃったな」
「うん」
「このまま適当にどっか行こうか」
「うん、いく」
当初まわるはずだったルートを軽くかすめながら、ゲームセンターや書店などに立ち寄った。
夕暮れ時に帰宅すると、銀河鉄道の夜のDVDを発送したというメールがAmazonから届いていた。
来年はこんな苦労をせずに済みそうである。
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2014
12.22

うにゅほとの生活1121

2014年12月22日(月)

クリスマスが今年もやってくる。
うにゅほと一緒にクリスマスを迎えるのは、もう今年で四度目になる。
「──あ、すべる、すべる」
「ほら、手」
「うん」
繋いだ手に力を篭め過ぎないよう気をつけながら、TSUTAYAの玄関をくぐった。
「あるかなあ」
「たぶん、あるだろ」
毎年、クリスマス・イヴに観る映画がある。
銀河鉄道の夜。
ますむらひろしの漫画作品を原案とする1985年制作の劇場用アニメ映画だ。
うにゅほも俺も大好きで、漫画版などは何度読み返したか知れない。
「♪~」
アニメコーナーに足を向け、去年と同じ棚の前で膝を折る。
「あれ?」
うにゅほが怪訝な声を上げた。
グスコーブドリの伝記は数本あるのに、銀河鉄道の夜がない。
貸出中ではなく、ケース自体がない。
「◯◯、ない……」
動揺した素振りでうにゅほが振り返る。
「……もしかして、在庫処分のほうに回されたのかな」
「ざいこしょぶん?」
「ほら、古くなったDVDを安く売ってるカゴがあっただろ」
「あー……」
随分と古い作品だし、ありえないことではない。
「じゃあ、カゴにある?」
「……見てみよう」
柱に添って置かれたちいさな什器を覗き込む。
予想していた通り、乱暴に並べられたジャケットのなかに求めていたものはなかった。
「──…………」
うにゅほの視線が足元に落ちる。
気持ちはわかる。
痛いくらいに。
「……××、DVD買おう。ネットで注文すれば、もしかしたら間に合うかも」
「うん……」
ここは北海道だ。
二日で届くとは思えないが、そんなことを口にできるはずもない。
「──…………」
DVDを観るだけなら、イヴでなくともいい。
クリスマスであろうと、正月であろうと、なんら構うことはないはずだ。
しかし、俺たちにとって、これはある種の儀式なのである。
失意と共に帰宅し、とりあえずAmazonでDVDを注文したあと、俺は解決策を模索し続けた。
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2014
12.21

うにゅほとの生活1120

2014年12月21日(日)

「あ」
iPhoneをいじっていたところ、間違ってカメラを起動してしまった。
せっかくなので、うにゅほを被写体にしてみよう。
「××、××」
「?」
うにゅほが顔を上げるのを確認し、iPhoneを構える。
「行くぞー」
「う」
「はい、チーズ」
「ふゎい!」
パシャ!
「──…………」
写真を確認すると、案の定手元がぶれていた。
「……××、いつも思うんだけどさ」
「うん」
「どうして、はいチーズのあとにピースするんだ?」
「へん……?」
「変というか、遅い。ほら」
写真を表示させたまま、うにゅほにiPhoneを手渡した。
「右手がぶれて、拳法の達人みたいになってる」
「あー」
「はい、チーズ、カシャ!の流れだから、チーズのズを言い終わるまでにポーズを決めないと」
「そか……」
「あと、ピースサインにこだわる必要はないからな」
「え、そなの?」
そういう決まりだと思っていたらしい。
「膝の上で両手を揃えて小首をかしげながら微笑む、とかさ」
ありがちな構図である。
「ひざ、りょうてで、くびを……?」
両手で首を、どうするのだろう。
「……とりあえず、それを踏まえてもっかい撮ってみるか」
「あ、あ、いい、いい」
うにゅほが慌てて首を振る。
「嫌か?」
「うん……」
「そっか」
写真を撮られるのが好きではないことを知っているので、無理強いはしない。
「──あ、さっきの、けしてね」
「えー……」
もったいない。
「さっきの、め、はんびらきだったから、だめ」
なんだかんだで乙女である。
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