2017
05.23

うにゅほとの生活2000

2017年5月23日(火)

「──あっ」
普段通りに日記を書こうとして、ふとあることに気がついた。
「?」
不意に漏れ出た声を訝しんでか、うにゅほが顔を上げる。
「どしたの?」
「今日、2000回目じゃん」
「にせんかいめ?」
小首をかしげる。
「日記を書き始めてから、ちょうど2000回目」
「こないだせんかいめだった」
「それ、三年近く前だぞ」
「そだっけ」
「月日が経つのは早いものだ」
「そだねえ……」
うにゅほと出会ってから五年半、それは矢の如き日々だった。
「──…………」
うにゅほの顔を、間近で覗き込む。
「うへー……」
あ、照れた。
「……君、五歳は確実に年を取ったはずですよね」
「はい」
「──…………」
「──……」
「なんと言いますか、こう、あんまし変わってない気が……」
「◯◯も、かわってないとおもう……」
出会ったころから大人だった俺とは、事情がまた違うと思うけれど。
「ま、いいや」
変わらず可愛いままでいることに何の問題があろうか。
「それはそれとして、2000回に到達したら、やろうと思ってたことがあるんだよ」
「なに?」
「ふっふっふー……」
Google検索から、あるサイトを開く。
「文字数カウントー!」
「にっきの、ぜんぶの、もじすうわかるの?」
「その通り」
読者諸兄の中にも、気になっている方がおられるかもしれない。
この五年半に渡る長大な日記が、文庫本に換算して何冊程度になるものか。
半年ごとに区切られている日記をテキストボックスに次々とコピペして行き、
「──いざ!」
カウントボタンをクリックした。
結果が一瞬で表示される。
「うーと、ひゃくさんじゅうよんまん、はちじゅうもじ……」
「百万字超えたか」
「すごいの?」
「平均的な文庫本が、一冊十三万字くらい」
「……じゅっさつぶん?」
「十冊ぶん」
「すごい!」
「書いた俺も俺だけど、最初から今まで読んでる人も読んでる人だよ」
「そんなにいるの?」
「けっこういるみたい」
「すごいねえ……」
お付き合いありがとうございます。
「とりあえず、日記書くのをやめるつもりはないから、まだまだ溜まると思う」
「そか」
「××、ちょっと、これからもよろしくお願いしますって言って」
「これからも?」
「これからも、よろしくお願いします」
「これからも、よろしくおねがいします……」
ぺこり。
「よし」
「どしたの?」
「いや、日記に書くから」
「ふうん」
よくわかっていないようだが、まあいい。
ともあれ、今後も続けられるだけ続けていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
あらあらかしこ。

スポンサーサイト
Comment:2  Trackback:0
2017
05.22

うにゅほとの生活1999

2017年5月22日(月)

起きては寝てを繰り返し、最終的に午後一時に起床した。
「あー、あー、ん゙ー」
「のどいたい?」
「すこし」
「ねつあるかな」
「ないと思う」
「おでこかしてね」
マスクを着けたうにゅほが、俺の前髪を掻き上げ、額にそっと手を当てる。
「うん、ねつない」
「そっか」
「(弟)、さんじゅうきゅうどあったの……」
「……大丈夫なのか?」
「びょういんいって、こうせいぶっしつもらってきたって」
「いまは?」
「ねてる」
「寝てなきゃ寝かせてるか」
「うん」
「それで、××マスクしてるんだな」
「はい、◯◯も」
「ありがとう」
手渡されたサージカルマスクを装着し、立ち上がる。
「おひる、たべる?」
「食べる」
「ますく、たべてからにしたらよかったね」
「下げて食べるから大丈夫」
「そか」
「弟は、食べた?」
「おかゆたべたよ」
「おかゆ余ってるなら、それでいいや」
「わかった」
「それにしても、39℃か……」
「しんぱい?」
「そりゃ心配だよ」
「うん」
「インフルエンザとかかな」
「ちがうみたい」
「とにかく、伝染らないようにしなくちゃな」
「ほんとね」
うがい、手洗い、マスクの着用。
冬ではないけど、徹底しなければ。

Comment:0  Trackback:0
2017
05.21

うにゅほとの生活1998

2017年5月21日(日)

友人とシュラスコを食べたあと、午後八時に帰宅した。
「ただいまー」
「おかえり!」
うにゅほの頭を軽く撫で、階段を上がる。
「しゅらすこ、おいしかった?」
「美味しかった」
「たべてみたいな」
「今度行こうか」
「うん!」
「××と行くなら、食べ放題じゃないほうがいいかもしれないなあ」
「わたし、そんなたべれない」
「だよな」
襟元に指を掛け、シャツの内側に空気を送る。
「ふー……」
「どしたの?」
「めっちゃ暑い」
「そかな」
「ほら」
うにゅほの手を取る。
「あつ!」
「な?」
「◯◯、かぜひいた?」
「いや、死ぬほど赤肉食べたからだと思う」
「あかにくたべたら、ねつでるの?」
「少なくとも、俺は出る」
「そなんだ……」
「この感じだと、37℃はありそうだなあ」
「(弟)、かぜひいてるんだよ」
「──…………」
「ねつあるんだって」
「マジで?」
「まじで」
「もしかして、これ──」
「かぜかも……」
赤肉を食べたにしても、熱すぎるとは思ったのだ。
「あったかくして、はやめにねようね」
「はい……」
風邪かどうかはわからないが、風邪であると仮定して対処すべきである。
資格試験が近い。
体調を万全に整えておかなければ。

Comment:0  Trackback:0
2017
05.20

うにゅほとの生活1997

2017年5月20日(土)

銀のエンゼルを五枚揃えるため、ちょくちょくチョコボールを購入している。
「はずれ……」
「こっちもハズレだ」
「あとひとつなのにねえ」
「こないだが運良すぎたんだよな」
「うん……」
二週間ほど前、一日に三枚のエンゼルを当てた反動か、あれから一枚も手に入れることができていない。※1
チョコボールの箱の背面を見ながら、うにゅほが言う。
「だまされちゃうかんづめ、だって」
「おもちゃのカンヅメ?」
「そう」
「いまのって、そんなんなんだ」
「いまの?」
「ああ、おもちゃのカンヅメの中身って、けっこう変わるんだよ」
「へえー」
うにゅほがうんうんと頷く。
「◯◯、こどものとき、どんなのだったの?」
「俺が子供のときか……」
しばし過去に思いを馳せる。
「──……あれ」
「?」
「よく考えたら、俺、おもちゃのカンヅメを手に入れたことがない」
「そなの?」
「銀のエンゼルが当たった記憶はあるけど、五枚集める前になくしちゃってたからなあ……」
金のエンゼルは、見たことすらないし。
「ほしい?」
「……まあ、欲しいかも」
「がんばろうね!」
ふんす、と、うにゅほが鼻息を荒くする。
やる気だ。
「まあ、こうしてチョコボールを買って食べることしかできないんだけどな」
ピーナッツを一粒、口に放り込む。
「うん、美味い」
「キャラメル、いる?」
「銀歯が怖いから、いらない」
「そか」
おもちゃのカンヅメを手に入れるのは、いったいいつになることやら。

※1 2017年5月3日(水)参照

Comment:0  Trackback:0
2017
05.19

うにゅほとの生活1996

2017年5月19日(金)

「あちー……」
「はちーねえ……」
室温は29℃、陽射しは夏の様相である。
ただでさえ暑いのに、
「……××」
「?」
「何故俺と背もたれのあいだに入る」
こうしてうにゅほと密着しているのだから、汗だくにもなろうというものだ。
「うへー……」
あ、笑って誤魔化した。
「あついねえ」
「主に背中が暑い」
「わたし、おなかあつい」
「××、暑いとくっついてくるよなあ……」
「うん」
「寒いときもくっついてくるけど」
「うん」
「春と秋は、そうでもない感じ」
「そかな」
「イメージな」
パソコンチェアから腰を上げると、うにゅほと切り離された背中が、すうと涼しくなった。
「といれ?」
「いや、エアコンつけようと思って」
「おー」
リモコンを手に取り、24℃に設定する。
頭上のエアコンが唸りを上げて、冷たい風を吐き出した。
「これでよし、と」
チェアに腰を下ろし、うにゅほと再び密着する。
「あ、まどしめないと」
「そっか」
再び立ち上がり、二ヶ所の窓を手分けして閉める。
すると、
「あれ、挟まらないの?」
「うん」
うにゅほが淡々と自分の座椅子に戻っていった。
「──…………」
なんとなく寂しい。
「……膝枕してください」
「いいですよ」
依存しているのは、果たしてどちらなのか。

……両方だな、うん。

Comment:0  Trackback:0
back-to-top